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日経225に関連する指数をまとめてみた
2023年09月08日
日経225に関連する指数をまとめてみた

日本を代表する株価指数「日経平均株価(以下、日経225)」は、東京証券取引所プライム市場に上場する225銘柄を一定の条件で選定し、その株価を使って算出する株価平均型の指数です。
日本経済新聞社が1950年9月7日から算出を始めました。

現在では、その日経225をベースに、目的に合わせて様々な指数が登場しています。
今回は、日経225の派生指数についてご紹介します。

日経平均トータルリターン・インデックス
日経平均ストラテジー・インデックス・シリーズ
配当指数
ボラティリティー指数(ボラティリティ・インデックス/VI)
日経平均ドルヘッジ・インデックスと日経平均ユーロヘッジ・インデックス
日経平均気候変動1.5℃目標指数
<スマートベータ型指数>日経平均内需株50指数と日経平均外需株50指数
<日経配当関連指数シリーズ>日経平均高配当株50指数
まとめ

日経平均トータルリターン・インデックスは、日経225の値動きに、各構成銘柄の配当も加味したパフォーマンスを示す指数です。
配当については、当日分は予想値を元に算出し、配当が確定したタイミングで調整が入ります。

関連するETFや投信一例

iシェアーズ・コア 日経225 ETF<1329>
NZAM・ベータ 日経225
日経225インデックスe
SMT 日経225インデックス・オープン

ぱんのメモ

トータルリターンは、一定期間内におけるキャピタルゲイン(譲渡益)と配当(インカムゲイン)などを含む総合収益を示す言葉です。
近年、不安定な相場が続く中から、配当にフォーカスした商品も増え、トータルリターンという考え方が一般的になってきました。

日経225の値動きをベースに、特殊な戦略で価格調整をしている指数をご紹介します。

話題のレバレッジ型やインバース型もこのシリーズになります。

概要 算出開始
日経平均
カバードコール・
インデックス
日経225を対象に、「カバードコール戦略」を
行った場合の収益をあらわす指数。
SQ日前日の終値より5%高い水準の行使価格の
直近限月のコール・オプションが対象となる。
2011年6月6日
日経平均
カバードコールATM
インデックス
日経225を対象に、「カバードコール戦略」を
行った場合の収益をあらわす指数。
SQ日前日の終値と同水準の行使価格の直近限月
のコール・オプションが対象となる。
2022年5月16日
日経平均
リスクコントロール・
インデックス
日経225を対象に、日経225よりも変動率
(ボラティリティー)を低く抑え、一定の
水準内におさまるようにコントロールした指数。
2011年6月6日
日経平均レバレッジ・
インデックス
日経225の変動率の2倍の値動きになる指数。 2011年6月6日
日経平均インバース・
インデックス
日経225の変動と逆の動きとなる指数。 2011年6月6日
日経平均
ダブルインバース・
インデックス
日経225の変動と2倍の逆(マイナス2倍)
の動きとなる指数。
2014年6月16日

各指数についての詳細は、こちらから

カバードコール戦略は、特定の資産を保有しつつ、保有している資産のコールオプションを売却する戦略です。
これにより、保有する資産の権利行使価格を超える値上がり益を放棄する代わりに、オプションプレミアムを獲得することができます。

関連するETFや投信一例

日経平均カバードコールATMインデックス
グローバルX 日経225 カバード・コール ETF(プレミアム再投資型)<2858>

日経平均リスクコントロール・インデックス
UBS日本株式リスク・コントロール・ファンド(戦略としての活用)

日経平均レバレッジ・インデックス
上場インデックスファンド日経レバレッジ指数<1358>
iFreeETF 日経平均レバレッジ・インデックス<1365>
楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型<1458>
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>
日経平均ブル2倍上場投信<1579>

日経平均インバース・インデックス
iFreeETF 日経平均インバース・インデックス<1456>
NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信<1571>
日経平均ベア上場投信<1580>

日経平均ダブルインバース・インデックス
NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>
日経平均ベア2倍上場投信<1360>
iFreeETF 日経平均ダブルインバース・インデックス<1366>
楽天ETF-日経ダブルインバース指数連動型<1459>

配当指数は、日経225の構成銘柄の配当金を指数化したもので、以下の2つがあります。
※高配当銘柄を集めた指数ではない点に要注意です。

日経平均・配当指数(日経配当指数)
受取配当金が確定するたびに日経225の水準に調整した上で、積み上げて算出。全銘柄の配当額が確定する翌年4月初めにその年の配当指数の最終値が決まる。

日経平均・予想配当指数(日経予想配当指数)
受け取る配当金を日経225の水準に調整した上で、積み上げて算出。配当落ち日に一旦日経の予想配当額を反映し、全銘柄の配当額が確定する翌年4月初めにその年の配当指数の最終値が決まる。

投資家が日経225の将来の変動をどのように想定しているかを表している指数で、以下の2つがあります。

日経平均ボラティリティー・インデックス
現在の市場で見込まれている日経225の1ヵ月先の変動率を表す指数で、値が高いほど、相場が大きく変動する予想であることを意味している。

日経平均ボラティリティー・インデックス先物指数
大阪取引所の日経平均VI先物を対象にして、仮想的に満期1カ月の日経平均VI先物を合成し、その合成した先物価格の日々の変動率に連動する指数。

主に海外投資家向けの指数として日経225を外貨ベースで指数化したものもあります。

日経平均ドルヘッジ・インデックスは日経225に米ドルで投資をした場合、日経平均ユーロヘッジ・インデックスは、ユーロで投資した際の価格推移を示した指数です。

ドルとユーロと日本円のイメージ

さらには、前述の「日経平均トータルリターン・インデックス」を対象にした米ドルとユーロのヘッジ指数もあります。

日経平均気候変動1.5℃目標指数は、日経225の構成銘柄や構成比率をベースに、指数全体の企業価値当たりのGHG排出量を、日経225と比べて50%以上削減し、かつ前年比で毎年7%以上削減するように各構成銘柄のウエートを調整して算出されています。
つまり、日経225の構成銘柄のうち、より脱炭素などの動きを進めている企業を重要視して算出している指数です。

脱炭素・再生可能エネルギーのイメージ

ぱんのメモ

世界的に脱炭素の動きが進む中で、環境配慮型の企業は、消費者意識の高まりとともに、持続的な成長が期待できると考えられることから、投資の世界でも「脱炭素」は注目ワードとなっています。

日経平均内需株50指数は、日経225の構成銘柄のうち国内売上高比率の高い50銘柄から構成されています。
一方の日経平均外需株50指数は、日経225の構成銘柄のうち海外売上高比率の高い50銘柄から構成されています。

内需と外需のイメージ

ぱんのメモ

現在の日本株市場は、国内の要因のみならず、為替や外国株市場など国外要因を無視することはできません。
そこで、よりどちら向きの市場が活況であるのかを示す指標として2019年4月より算出を開始しました。

主に、内需系は通信インフラや不動産、消耗品関連、外需系は自動車関連や精密機器、薬品関連などが選出されがちです。

定期的なインカムが期待できることから根強い人気を誇る高配当銘柄。
その配当にフォーカスした指数が3つありますが、今回は日経225をベースにした指数のご紹介のため、日経平均高配当株50指数をご紹介します。

「日経平均高配当株50指数」は、日経225の構成銘柄のうち、配当利回りの高い50銘柄から構成される配当利回りウエート方式の株価指数です。

関連するETFや投信一例

NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信<1489>

ぱんのメモ

この配当シリーズについては、ほかに、国内に上場する全銘柄を対象とし、10年以上連続増配を続ける70銘柄から構成される「日経連続増配株指数」や、10年以上連続して累進的な配当を続ける銘柄から、予想配当利回りが高い30銘柄で構成される「日経累進高配当株指数(愛称:しっかりインカム)」などもあります。

今回、「日経225」に関連する指数をご紹介しました。
日本を代表する指数ということもあり、国内外の多くの投資家から注目を集める日経225。
投資手法も、ETFや投資信託、CFD、先物など幅広い選択肢が用意されています。
今後も目的に応じて派生指数は増えていきそうですね。

ちなみに……7月末時点で過去1年間でもっともリターンの多かった投資信託は、なんと日経平均に関連するものでした。
よろしければ、こちらの記事もチェックしてみてください。


ぱん
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