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海外で使えるデビットカード「グローバルパス」ってどうなの?
2022年07月13日
海外で使えるデビットカード「グローバルパス」ってどうなの?

以前、海外でも使えるデビットカードとして「SonyBank WALLET」を紹介しましたが、今回は同じような機能を持つデビットカードで、SMBC信託銀行が発行する「GLOBAL PASS(グローバルパス)」について紹介します。後半では、Sony Bank WALLETと比較しています。

SMBC信託銀行とは
グローバルパスの特徴
デメリットは?
Sony Bank WALLETと比較してみた
まとめ

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SMBC信託銀行は、2013年にソシエテジェネラル信託銀行が三井住友銀行の子会社となり、誕生した銀行です。2015年にはシティバンク銀行のリテールバンク事業を、新ブランド「PRESTIA」として統合しています。元々外資系企業だったこともあり、外貨に関する商品やサービスが充実しています。「信託銀行」と聞くとちょっとハードルが高そうですが、実店舗以外にオンラインやアプリからも取引できます。

1.外貨口座があれば、海外でそのまま決済できる

グローバルパスは、Visaデビット一体型のキャッシュカードです。いわゆるキャッシュカードとして使用できるほか、国内ではデビットカードやiDとして使用できます。

しかし最大の特徴は、海外でもそのまま使えること。「プレスティア マルチマネー口座外貨普通預金」を開設すれば、口座にある外貨を現地のATMから引き出したり、デビットカードとして外貨口座から直接支払ったりできます。渡航前に外貨で預けておけるので、現地で為替レートを気にする必要がありません。

もし外貨普通預金が残高不足となっても、事前に「外貨フルバック」をセットしておけば、利用金額の全額を円普通預金口座から引落して支払います。

2.取り扱い通貨は日本円+17通貨

日本円に加えて、以下の17種類の通貨に対応しています。

米ドル、豪ドル、ニュージーランドドル、英ポンド、カナダドル、ユーロ、スイスフラン、シンガポールドル、香港ドル、オフショア中国人民元、タイバーツ、南アフリカランド、トルコリラ、メキシコペソ、ノルウェークローネ、スウェーデンクローネ、デンマーククローネ

一部の外貨は、外貨建て投資信託や外貨建て債券など直接購入できます。

3.取引状況に応じた優遇プランがある

グローバルパスは、取引状況に応じて優遇プランがあります。例えば、前々月の月間平均総取引残高が100万円相当額以上の場合、提携金融機関のATM利用手数料がひと月あたり100回まで無料(または償還)になります。

4.海外でデビットカード利用時にキャッシュバックがある

グローバルパスでは、海外のVisa加盟店で買い物すると、利用額に対し0.25%~最大1.5%まで日本円でキャッシュバックされます。キャッシュバック率は、取引状況に応じて変わります。

グローバルパスのデメリットとして挙げられるのは、口座維持手数料が月2,200円(税込み)かかることです。ただし、開設月から翌々月までは手数料無料です。それ以降は前月の取引状況に応じて優遇されます。例えば7月に開設すると、9月まで手数料無料、10月以降は前月である9月の総取引額が評価となります。

口座維持手数料を無料にするには?

口座維持手数料は、以下の条件のいずれかを満たせば無料となります。

〈1〉 前月の月間平均総取引残高が50万円相当額以上ある。
〈2〉 前月の月間平均総取引残高の外貨部分が20万円相当額以上ある。
〈3〉前月末時点でローン商品の借入れがある(プレスティア マルチマネークレジットは除く)。
〈4〉前月最終営業日時点でプレスティア マルチマネークレジットの借入がある。
〈5〉前月25日(25日が土・日・祝休日の場合は前営業日)時点でSMBC信託銀行の提携クレジットカードの会員である。
〈6〉外貨積立サービスの初回引落しがあった月の翌月以降、一定の積立がされている。

一番クリアしやすそうなのは〈1〉ですが、「月間平均総取引残高」は月末に該当する残高があればいいということではありません。商品ごとに毎日の最終残高を1か月分合計し、その月の日数で割った平均残高を算出し、すべて足した合計となります。

例えば、7月30日に50万円を入金した場合

日々の残高(50万円)×預け入れ日数(2日間)÷当月の日数(31日)となり、平均総取引残高は32,258円となります。入金するタイミングや金額は気にかけたほうがよさそうです。

グローバルパスと同様なサービスがある「Sony Bank WALLET」と比較してみました(2022年7月8日現在)。
Sony Bank WALLETが国内での利用でキャッシュバックされるのに対し、グローバルパスは海外での利用でキャッシュバックされます。取り扱い通貨量や海外ATM利用料についてはグローバルパスが有利ですが、為替手数料や国内維持管理費は「Sony Bank WALLET」が有利です。

銀行/商品名ソニー銀行
Sony Bank WALLET
SMBC信託銀行
GLOBAL PASS
キャッシュバック国内での買い物時
0.5~2.0%
海外での買い物時
0.25~1.5%
取扱外貨10種類17種類
国内ATM
利用手数料
月4回まで無料【三井住友銀行のATM】
手数料無料
【国内提携期間のATM】
・口座開設月~翌々月末までは、ひと月あたり20回まで無料(または償還)
・前々月の月間平均総取引残高が100万円相当額以上:ひと月あたり100回まで無料(または償還)
※償還の場合、引出対象口座(円普通預金口座)の引出時の残高が5,000円以上必要。
海外ATM
利用手数料
※外貨口座に残高がある場合
・事務処理経費:1.79%/ 回(税込み)
・現地ATM設置機関利用手数料
無料
※ATMオーナーの手数料が別途かかる場合あり。ステイタスによっては償還される。
為替手数料(片道)
米ドル
4銭~15銭1円
為替手数料(片道)
ユーロ
8銭~15銭1円
為替手数料(片道)
豪ドル
20銭~45銭1円
口座維持手数料なし2,200円/月(税込み)
※無料にする方法あり。

SMBC信託銀行のグローバルパスは通貨の選択肢が広く、海外で利用した際に特典があるので、長期で滞在するならグローバルパスがよさそうです。まずは国内の買い物でメリットを享受したい、為替手数料は押さえたいと思うなら、Sony Bank WALLETがいいかもしれません。

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