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2023年ハイテク株ランキング~米国株 徒然日誌⑨
2024年01月26日
2023年ハイテク株ランキング~米国株 徒然日誌⑨

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。マネー探検隊の米国株投資家ヒロミンです。本年もどうぞよろしくお願いします。

さて年末年始の特別企画、米国株上昇率ランキングーー。米国株 徒然日誌の⑥⑦⑧にて、マグニフィセント・セブン、旅行関連株、ヘルスケア関連株、とランキングしてきました。

今回はその完結編、2023年主要ハイテク株の年間上昇率ランキングを総括してみましょう。

まさに2023年は半導体がけん引!
背景には生成AIの一大ムーブメント!
2024年は電気自動車がどうなるか?
(まとめ)

昨年2023年がハイテク株の時代であったことは間違いありませんが、なかでもどんなハイテク株が最も調子良かったのか?そこにはどんなトレンドがみられたのか?2024年の投資戦略、銘柄物色傾向を探るうえでも参考になるはずです!

2023年ハイテク株ランキング~米国株 徒然日誌⑨、スタートしましょう。

まさに2023年は半導体がけん引!

それでは早速、筆者が日々モニターしている主要なハイテク株(何をもって主要かは独断ですが…)の2023年年間上昇率を見てみましょう。ジャジャ~!以下の通りです。

いかがでしょう?ひと目見てわかるのが、GPU(画像処理)に特化した半導体に強みを持つエヌビディアが頭1つも2つも抜け出て一人勝ちだったということです。

年間の上昇率は238.9%、なんとわずか1年で約3.4倍に成長した計算です。スゴすぎる!

(エヌビディア=過去1年、24年1月23日現在)

しかもチャートを見るとわかりますが、エヌビディアは2023年に最も株価が上がったトップランナー銘柄だっただけでなく、2024年に入ってからも急上昇を続けており、連日で史上最高値を更新中です。その勢いはとどまるところを知りません。

またエヌビディアだけでなく、4位にランキングされているAMDをはじめ、一覧にはないブロードコム(△99.6%)、インテル(△90.1%)、マーベル(62.8%)、ASML(△38.5%)などなど、半導体銘柄は軒並み高い上昇率を記録しました。まさに2023年は半導体がけん引した1年だったと言って過言ではありません。

背景には生成AIの一大ムーブメント!

半導体銘柄が急成長を遂げた背景にあるが、それはやっぱり生成AIの一大ムーブメントです。この旋風を巻き起こした張本人がご存じマイクロソフトというわけです。

マイクロソフトは2022年11月に生成AIを手がける、アルトマン氏率いるオープンAIにいち早く巨額の資金を投入、生成AIの一大ブームをもたらしました。

(マイクロソフト=過去1年、24年1月23日現在)

マイクロソフトの株価は2023年を通じて安定して上昇、年間で56.8%も成長しました。

またエヌビディアと同じく2024年に入ってからもますます上昇速度を高めており、1月11日には一時、時価総額でアップルを逆転したほか、1月24日には一時アップルに続いて2社目となる時価総額3兆円クラブの仲間入りを果たしました。これもそれもすべてが生成AIへの期待感からです。

こうした流れはマイクロソフトに限りません。10位にランキングされたアルファベット(△58.8%)はマイクロソフトに先を越されたとは言え、もともとはAI関連の草分け的な存在です。

アルファベットは着々と巻き返しを図っているほか、8位にランキングされたアマゾン(△80.9%)も新興AI企業のアンソロピックにアルファベットとともに資金を投資をしており、急ピッチで追い上げしています。

というのも、生成AIの主戦場はデータセンターを有するクラウド分野に移ってきているからです。このクラウド分野のシェア3強が1位のアマゾン、2位のマイクロソフト、3位のアルファベットというわけです。生成AIによる恩恵を享受できるのはむしろこれからなのです。

2024年は電気自動車がどうなるか?

生成AI銘柄とは言えませんが、電気自動車のテスラも2023年は強かった。年間の上昇率は101.7%、1年間でちょうど2倍に成長しました。相変わらず、強し!

(テスラ=過去1年、24年1月23日現在)

チャートを見ると、お騒がせ男のイーロン・マスク氏らしく、株価は激しく上下動を繰り返しましたが、とにかく2023年は大きく上昇しました。

もっとも、2024年に入ってからは少々流れが変わってきています。中国のBYDをはじめ雨後の筍のように誕生してくる新興EVメーカーとの競争激化、値下げによる収益悪化、地政学リスクによる部品不足、工場の停止、補助金対象からの除外など、様々な逆風にさらされています。

このためテスラの株価は1月24日現在、昨年末比で16.4%も下落しました。2023年の世界販売台数ではついに、中国のBYDに逆転された模様です。

ことしは電気自動車業界がどうなっていくのか?テスラは逆風をこれまでのように乗り越えられるのか?注視しなければなりません。

一方、一昨年前の2022年には下落に歯止めがかからなかったメタ(△194.1%)とネットフリックス(65.1%)ですが、蓋を開けてみれば2023年は見事に復活を遂げたことも印象的です。やはりハイテク銘柄はたくましい!

また続くロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルとハマスの紛争勃発、さらには2024年は選挙イヤーということでAIを使ったニセ情報の拡散などによる懸念などから、セキュリティーに対する意識が年々高まっています。そした背景からパロアルト(△111.3%)やパランティア(167.4%)といった銘柄が急騰したことも象徴的でした。

パロアルトはセキュリティー対策ソフトのトップランナーということで当然上昇するのはわかりますが、注目したいのはパランティアです。

同社は正式名称パランティアテクノロジーズーー。米国のコロラド州デンバーを本拠にするデータ分析企業です。9.11米国同時多発テロによる対策支援の端を発する企業ということで、顧客は米軍、国防総省、FBI、CAIといった機関を含む、世界の大企業とのこと。

(パランティア=過去1年、24年1月23日現在)

このパランティアも間違いなく、広い意味でのAI銘柄のひとつであり、今年大注目の1社だと感じています。モニターしていきましょう。

(まとめ)

以上、2023年ハイテク株ランキング~米国株 徒然日誌⑨。いかがだったでしょうか?こうして見ると、いずれの銘柄においても多かれ少なかれ生成AIのムーブメントに関係のないハイテク株は最早なさそうです。

本年を含め少なくとも今後3年は目が離せそうにありません。そうした中でアップルとマイクロソフトの時価総額を巡るデットヒートも見ものです。楽しみですね。


ヒロミン
ヒロミン

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