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2024年3月末 米国株 時価総額ランキング~米国株 徒然日誌⑪
2024年03月31日
2024年3月末 米国株 時価総額ランキング~米国株 徒然日誌⑪

こんにちは!マネー探検隊の米国株担当、ヒロミンです。不定期連載、米国株 徒然日誌⑪ーー。今回は2024年に入って大きく順位が入れ替わった米国株の時価総額ランキングを取り上げてみます。

ダイナミックに入れ替わった時価総額ランキングを確認することで、時代の背景にある大潮流がくっきりと見えてくるはずです。

それでは、米国株 徒然日誌⑪、”2024年3月末、米国株 時価総額ランキング”を早速スタートしましょう。

マイクロソフトが首位帰り咲き!
一人勝ちが続くエヌビディア!
もう1つの大潮流、肥満症治療薬!
テスラが象徴するEV市場の低迷!
まとめ

マイクロソフトが首位帰り咲き!

まずは2024年3月末現在、終了したばかりの最新の時価総額ランキングを見てみましょう。こちらです。

いかがでしょう?ひと目で目立つのが、これまで何年にも渡って不動の時価総額トップに君臨してきたアップルが今年に入ってマイクロソフトにあっさり逆転され、首位陥落をしたことです。正直、驚きましたね。

当然この背景には、生成AIの大潮流があります。マイクロソフトは生成AIのフロントランナー、オープンAIにいち早く出資、生成AIの時代の幕開けを主導、今年2024年1月にはついに時価総額でアップルを追い抜き、首位に返り咲きました。

しかし、今となってみれば生成AIの大潮流の主役として最も株価を高めたのは、半導体銘柄のエヌビディアでした。

かつてゴールドラッシュに沸いた米国で最も儲けたのは、金の採掘に挑んだ人びとではなく、スコップを売った人だったという逸話があります。

これと同じように生成AIの大潮流で最も儲けられるのは生成AIの開発者よりも、それに必要な半導体を提供できる人だというわけです。

一人勝ちが続くエヌビディア!

エヌビディアは生成AIの大潮流に乗って、昨年2023年にはなんと株価は一年で約3.4倍に上昇、今年に入ってもその勢いは衰えず、3月末時点株価は年初来87.6%も上昇しています。

結果、エヌビディアは今年に入り時価総額でアマゾン、アルファベットを立て続けに追い抜き、3月末時点ではマイクロソフト、アップルに次いでどうどうの3位に位置するまでに上りつめました。

ちなみにちょうど1年前の2023年3月末時点の時価総額ランキングを確認してみましょう。

わずか1年前だったにもかかわらず、この時のエヌビディアはまだ第6位。たった1年でこんなに大きく変わってしまうものなのです。これぞ、米国株のダイナッミックな特徴といっても過言ではありません。

もう1つの大潮流、肥満症治療薬!

生成AIの影に隠れるかたちで実は大躍進中の大潮流がもひとつあります。それが、肥満症治療薬の一大ムーブメントです。

米国株の時価総額ランキングにもこの潮流がくっきりと表れています。

それが時価総額8位のイーライリリーと12位のノボノルディスクです。いずれも肥満症治療薬が世界中で大ヒットしている医薬品メーカーです。

なかでもその先駆者と言えるノボノルディスクはデンマークを拠点にするヘルスケア企業ですが、現在欧州ではLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)を抜いて時価総額No.1企業に輝いています。それくらいよく売れているのですね。

ちなみに昨年2023年3月末時点の時価総額は、ノボノルディスクが16位、イーライリリーに至っては19位に過ぎませでした。

いかにこの2銘柄が昨年から今年にかけて大ブレークしたかがうかがえます。

(ノボノルディスク=過去1年)

テスラが象徴するEV市場の低迷!

時価総額ランキングにはネガティブながら大きな潮流がもうひとつ隠れていました。

それは首位を陥落したアップルと1年前の7位からトップ圏外の13位に落ちたテスラです。

そうです。この2銘柄の共通する潮流と言えるのが、EV(電気自動車)市場の低迷です。

ここまでテスラがけん引するかたちで世界の自動車業界は猫も杓子もEV開発に力を注いできましたが、ここへ来てそうした状況に変化が見えはじめています。

競争激化で収益が悪化し続けているテスラの株価低迷や、EV開発の中止を発表したアップルなどはその象徴と言えそうです。

このほかにもGMやフォード、メルセデス・ベンツなどもEVへの投資計画を見なしつつあります。

結局のところ、これまでの内燃機関の車と異なりEVにはそれほど高度な技術は必要ないことから、コモデティー化が進み、最後は価格の安い中国車の一人勝ちになるのでは?といった懸念が出て来ているというわけです。

結果、テスラの株価は3月末時点、年初来で29.2%も下落しているうえに、2021年11月につけた過去最高値から56.8%も下落、なんと半値以下になった計算です。

(テスラ=過去1年)

ちなみにハイブリッド技術で先行する日本のトヨタ自動車の株価が最高値圏で推移しているのは、こうした流れが追い風となっているとも言えます。

まとめ

さて、2024年3月末 米国株 時価総額ランキング~米国株 徒然日誌⑪、いかがだったでしょうか?

大きく入れ替わった時価総額ランキングの背景に、生成AI、肥満症治療薬、さらにはEV市場に需要低迷といった3つの大潮流があることが実感できたのではないでしょうか?

このように米国株の時価総額は時代の大潮流を最も的確に反映する指標と見ることもできます。

これからも米国株の時価総額ランキングは、定期的に確認していきたいもです。


ヒロミン
ヒロミン

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