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円安の終焉は近い? 日銀レートチェック&介入
2024年07月15日
円安の終焉は近い? 日銀レートチェック&介入

日銀がユーロに対してレートチェックを行ったとの報道が日本経済新聞からありました。どうやら、日銀・政府はドル/円よりもクロス円通貨ペアの円安に注目しているようです。長くユーロ/円を売り続けているトレーダーたちにとっては救いの兆しとなるかもしれません。

レートチェックは市場への強いメッセージ
日銀の狙いはユーロ/円?当面の下落目処は

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2022年にドル/円が150円に到達してから、2024年に入っても円安の勢いは止まらず、7月にはドル/円が161円台、ユーロ/円が175円台に達するなど、歴史的な高値圏で推移しています。しかし、市場関係者の間では、そろそろこの流れにブレーキがかかるのではないかとの声も聞かれ始めています。

そのきっかけとなったのが、7/11に発表された米国の6月消費者物価指数(CPI)です。市場予測を下回り、一時的に円高に振れた中で、日銀・政府は約3.5兆円規模の円買い介入を実施。その結果、ドル円は161円台から157円台に円高が進みました。また、7/12には日本経済新聞が、日銀がユーロ円に対してレートチェックを行ったとのニュースを報じました。

レートチェックとは、日銀が銀行などの市場参加者に取引水準に関して問い合わせることです。通常では、政府・日銀は介入を行う前に、いくつかの段階を経てから実行に踏み切ります。まずは相場の急変動に対して警告する「口先介入」でけん制し、その効果を計りながら準備段階であるレートチェックに進みます。

レートチェックでは市場参加者に実際の為替介入と同様の注文を出した上で現在の売値や買値を提示させ、その後に注文をキャンセルしますが、キャンセルせずに売買の意思を伝えれば、それが介入となりますので、市場へのメッセージとしてはかなり強いものといえるでしょう。

今回注目すべきは、日銀がレートチェックを行った対象が対ユーロであることです。ユーロ/円は1年前の155円程度から、現在は175円を超え史上最高値を更新しています。他のクロス円通貨ペアも急上昇しており、日銀・政府がドル/円だけでなくクロス円通貨ペアにも注意を払っていることが示唆されます。ユーロ/円売りポジションを持つトレーダーにとっては、救いのタイミングが訪れるかもしれません。

では、ユーロ/円の下落余地はどれくらいあるのでしょうか。マネースクエアが7/12に配信したマーケットレポートによると、「ユーロ円・日足チャートは『上昇トレンド一服』→『下値固めの時間帯/局面』を示す形状」とのこと。現在の注目ポイントは、21日移動平均線(172.000円)で下値サポートされるかどうか。もしサポートされれば、176円付近までの反発が見込まれます。一方、172円を終値で割り込んだ場合は「下値基準線割れ」→「さらに下押し」となり、170円付近までの下落を想定すべき、とのことです。ただし、大きな下落の可能性は低く、下値余地は限定的とされています。

しかし、7月になるとワタヤンがいつも思い出すのが、2007年に起こった、サブプライム問題に端を発する株・為替の暴落です。当時の為替相場は現在に勝るとも劣らぬ強力な円安トレンドで、ドル/円は6月に124円まで上昇しましたが、投機的な円売りが次々とポジションを閉じ、それが大きな売り圧力となって7月から急落。ドル/円は2008年3月まで下がり続け、95円まで下落しました。

2007年7月からドル/円は急落

円安トレンド真っただ中の2022年、2023年も7月は円高に動いており、7月は何かが起こる予感。どんな事態にも対応できるよう、逆指値の設定、十分な証拠金を用意し、リスク管理を万全にして夏を乗り切りたいものです。

ワタヤン
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