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魅惑のメキシコペソ
2024年06月17日
魅惑のメキシコペソ

高金利通貨への投資が流行する中、特にメキシコペソが注目を集めています。トルコリラや南アフリカランドの急落を経験したワタヤンは、興味津々ながらもメキシコペソに同様のリスクがないのか、正直不安です。今回は、高金利通貨のリスクを振り返りつつ、メキシコペソの投資価値について探ります。

金利差拡大・円安でスワップ投資ブーム
メキシコペソ急落に備えるために

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2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻を契機に、世界的なエネルギー・資源価格が高騰し、物価も上昇しました。多くの国々がインフレ対策として政策金利を引き上げる中、日本だけは超低金利政策を続けています。この金利差が原因で円安が進み、外貨買い・円売りのブームが到来しました。

高金利の外貨を保有すれば、日本円との金利差(スワップポイント)を日々受け取ることができます。これまで人気を集めていた高金利通貨のトルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドに投資する人々が増えていますが、特にメキシコペソの人気が急上昇しています。

日本円との金利差拡大で高金利通貨に熱視線(くりっく365HPより)

メキシコの政策金利は11.00%と非常に高く、南アフリカランドの8.25%を上回ります。トルコリラの50.00%には及びませんが、トルコリラは為替変動リスクが大きいため、メキシコペソを推奨するFX会社も増えています。

個人的にツボだったのが、外為どっとコムのメキシコペソCMキャラクター「高金利戦士ペソルマン」。高金利キック、スワップチョップ!メキシコといえば空中殺法を得意とした覆面のルチャドール(プロレスラー)ですよね。

かつてスワップ投資で不労所得を夢見たワタヤンは、南アフリカランド/円やトルコリラ/円に投資しました。しかし、この試みはいずれも想定外の下落に耐え切れず、ロスカットを余儀なくされました。南アフリカランド/円は2006年には20円近くまで上昇しましたが、リーマン・ショックを経て5円台まで下落。その後、現在は8.5円程度まで回復していますが、レバレッジ2倍程度でも耐えられませんでした。

トルコリラ/円の下落はさらに激しく、2007年に100円近かった価格が2024年6月時点で4.7円と1/20以下にまで下落しました。レバレッジ1倍なら耐えられるかもしれませんが、スワップポイントがいくら得られても、大幅な価格下落には対抗できません。

トルコリラ/円の下落は、インフレ対策として効果的な利上げを行わなかったエルドアン大統領の政策が主な原因です。現在は政策金利を50%まで引き上げていますが、これまでの歴史から、政治や国際情勢に大きく左右されるリスクは避けられそうにありません。

一方、メキシコペソ/円はどうでしょうか。過去15年のチャートを見ると、4円から12円のレンジ内で安定して推移しているように見えます。地政学的にも、メキシコは世界最強の経済大国・米国の隣りであり、トルコや南アフリカに比べて安心感があります。レバレッジ2倍(理想的には1倍)以下で運用するなら、メキシコペソ/円投資は有望のように思われます。

とはいえ、油断は禁物。2024年6/2に行われたメキシコ大統領選挙で与党が圧勝した結果、財政悪化や国有企業の優遇が懸念され、メキシコペソは9.45円から8.5円まで急落しました。6/16時点でも冴えない展開が続いています。

こういったリスクを考慮し、メキシコペソ/円はまとまった資金で一気に購入するのではなく、急落時に少しずつ買い増しする、あるいは定期的に一定額を購入するドル・コスト平均法を利用することで、投資成功の確率が高まると思います。

ドル・コスト平均法により高値掴みのリスクを回避できる(外為どっとコムHPより)

個人的には、7円台からドル・コスト平均法でメキシコペソ/円への投資を始めたいと考えていますが、久々の高金利通貨へのトライは果たして三度目の正直となるのか、それとも再び失敗するのか…来るべき時に備えて、引き続きメキシコペソ/円の動向をウォッチします!

ワタヤン
ワタヤン

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