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株式投資
米国株が株初心者にオススメな理由~米国株 徒然日誌③
2023年08月07日
米国株が株初心者にオススメな理由~米国株 徒然日誌③

こんにちは!!  マネー探検隊の米国株担当、ヒロミンです。

ときどき連載「米国株 徒然日誌③」。今回は”米国株が株初心者にオススメな理由、と題して私なりに徒然なるままに語ってみたいと思います。

「いやいや、いきなり米国株は無謀でしょう。日本株で経験を積んでからならまだわかるけど」なんて声が聞こえてきそうです。

しかしながら、本当にそんなことはありません。むしろ米国株に慣れてきたら日本株という順序の方がいいとさえ考えています。

なぜならさまざまな観点から検討して、米国株ほど株式初心者にとって簡単でやさしい投資対象はないからです。

そんな馬鹿な? なぜか?

さっそく検証してみましょう。

見えてくる米国株の真実!
その① 米国・ダウ平均
その② 中国・上海総合
その③ イギリス・FTSE100
その④ インド・SENSEX
その⑤ 日本・日経平均
ではなぜ米国株?~結論として~
ダウ平均を過去100年に広げてみると・・・
インドなどの新興国市場も魅力!?
日本株をどう評価する?
まとめ


見えてくる米国株の真実!

なぜ株初心者こそ米国株なのか? 

その答えは世界の代表的な株価指数の値動きを比べてみれば見えてきます。

日本に日経平均という代表的な株価指数があるように、世界各国にもその国を代表する株価指数があります。

それらを過去30年間という長期スパンで俯瞰してみるとどうなるでしょうか。

チャートを見るに際し、ちょっとだけその国の株式相場の動きをイメージしてみてください!きっと意外な事実が浮かび上がってくるはずです。

検証期間は原則1993年8月1日~2023年7月31日までのまるまる30年間。それでは見てみましょう。

その① 米国・ダウ平均

今回の主役、米国の代表的な株価指数、ダウ平均から行きましょう。

ダウ平均といえばアクティブでエキサイティング、値動きが激しく非常に荒っぽいイメージでしょうか?

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いかがでしょう? ダウ平均の値動き。

米国株市場はこの30年間に2001年の同時多発テロ、2008年のリーマンショック、さらには直近2020年のコロナ禍など、いくたの惨事に見舞われ、その都度大きく急落してきました。

ところがしばらくすると必ず力強く回復し、長期的には緩やかに安定して上昇してきたことがわかります。

結果、米国株市場はここ30年間で約9.9倍、ほぼ10倍に成長したことがわかります。

大惨事だったコロナ禍に見舞われた後もその後株価は回復、結局2年後には史上最高値も更新しています。

その② 中国・上海総合

続いてGDP世界第2位、中国の代表的な株価指数、上海総合を見てみましょう。

中国といえば、この30年でとにかく急成長したイメージですよね。もしかしたら米国以上に!?

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どうでしょうか? 上海総合はここ30年間で約4.1倍に成長しています。実は米国株市場ほどは上昇してはいなかったんですね。しかもチャートをたどると値動きの上下動はかなり激しい。

リーマンショック前にはバブルを経験して市場最高値を記録。ところがリーマンショックとともにバブル崩壊に見舞われ、現在も最高値の更新には至っていません。

総合的に判断すると中国の株式市場というのは成長力は高い半面、価格変動の度合いも高い市場というわけです。

その③ イギリス・FTSE100

一方、欧州の主要な株価指数、イギリスのFTSE100も見てみましょう。

欧州の株式市場についてはそれほど詳しくないのですが、なぜか落ち着いた値動きのイメージがないでしょうか?

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パッと一目見ただけでわかりますが、FTSE100の値動きは意外に激し目ですね。その割にこの指数の成長率は30年間で約2.6倍とやや控えめです。

その④ インド・SENSEX

新興国も見てみましょう。グローバルサウスのリーダー国、インドのSENSEXです。

BRICsというワードが流行っていた15年くらい前までは、大きく成長していたものの、その後はいまいち低迷していたのでは?そんなイメージでしょうか。

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とんでもない。まったくもって違っていました。インドのSENSEXはイメージに反して値動きの上下動が比較的緩やかなうえ、ここ30年間でなんと約27.9倍、ほぼ28倍に成長していました。ダウ平均をはるかに上回っています。

インドという国は困難を乗り越えながら、昔もいまも株価は爆発的に急成長していたのです。驚かされます。

その⑤ 日本・日経平均

最後はわが国の代表的な株価指数、日経平均です。日経225とも呼ばれます。

最近は日経平均が30年ぶりに30,000円を突破したとか、バブル後の最高値を更新したとか、なかなか調子が良さそうですが…

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チャートを見れば一目瞭然。意外と値動きの上下動が大きいうえ、30年前と見比べてそれほど成長していないのがわかります。

ここ30年間の成長度合いはなんと約1.6倍。今回取り上げた指数のなかでは圧倒的に最下位です。ショックとしかいいようがありません。

実は日経平均の史上最高値は1989年12月29日につけた3万8915円です。つまり日本の株式市場はおよそ34年の長きにわたって最高値を更新できないでいる、世界でも珍しい市場なのです。これこそ“失われた30年”の現実です。

チャートを少し拡げて過去50年の日経平均を見てみると一目瞭然です。

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ではなぜ米国株?~結論として~

ここまで世界各国の株式市場の値動きを代表的な株価指数を通じて見てきました。

各指数の値動きと成果を比較すれば、実は米国株ほど値動きが緩やかで長期的には右肩上がりに安定して上昇していたことがご理解いただけたのではでしょうか。

ダウ平均を過去100年に広げてみると・・・

ではそのことと、株の初心者とはどう関係するのでしょう?

そうです。株式の投資には大きく2つの方法があります。

ひとつは値動きの上下動をとらえて利益を得る、デイトレーダー的なやり方です。

もうひとつは、一度買ったら長く持ち続けて成長をじっくりととらえるやり方です。いわゆるBuy and Hold(買い持ち)というやつです。

この2つの投資方法、株の初心者にとってはどちらが簡単でやさしいでしょうか?

当然後者ですよね。

それには上がったり下がったりしながらも必ずといっていいほど長期的には上昇していく市場が必要です。そんな条件に世界で最も合致しているのが米国株市場というわけなのです。

ちなみにさらにダウ平均を創設された1827年から現在(2023年)まで過去127年間に広げたチャートがこちらです。

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時間軸を広げれば広げるほど、いくたの惨事を乗り越えて長期的に安定して右肩上がりに成長している姿が見てとれます。

長期のチャートで見れば、1929年のウォール街大暴落、1987年のブラックマンデーなどはもはやなかったも同然のようです。

実は米国株市場はこの127年間でなんと約869倍に成長したことがわかています。これぞGDP世界チャンピオン、米国の底力でしょう。

インドなどの新興国市場も魅力!?

ここ30年間で各国市場はどのくらい成長したのか、一覧にしたのが下記の表です。

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上の表でもわかる通り、新興国のリーダー的な存在のインド株は米国株以上に魅力があるのでは?と考えた人もいるかもしれません。確かにインドなどの新興国株は極めて魅力的です。

もっとも今のところ大手ネット証券をはじめ日本ではインドをはじめ新興国株式に直接投資できるサービスはありません。

残念ですが、投資したい場合は個別株ではなく、インドなやブラジルといった各新興国ごとにまるごと投資できるETFを利用するしかないのが現状です。

といっても株の初心者の方でインドの個別銘柄をいったいいくつご存じでしょうか? その意味では今のところ、新興国の個別銘柄への投資は現実的ではないと言えそうです。

その点米国株であれば、ダウ平均だけでなく、S&P500、さらにはナスダックといった主要3指数に採用されている、ほとんどすべての銘柄を自由に直接取引できます。

株初心者の方にとってもアップル、マイクロソフト、アマゾンなど普段から馴染みの深い銘柄がたくさんあるはずです。

日本株をどう評価する?

日本株は長期的にはあまり伸びていないといいましたが、それはあくまで全体での話です。

日本株の中にももちろん長期で安定して成長する銘柄はたくさんあるでしょう。しかしながらそれらを物色するには、知識と経験の少ない初心者には少しハードルが高いと言えそうです。

米国株の長期投資で株式投資の感覚を身に着けてから、中級者、上級者として日本株にチャレンジしても遅くはないのでは? との考えはそうした理由からです。

まとめ

さていかがだったでしょうか?

米国株が株初心者にとって簡単でやさしいということが、おぼろげながらでも感覚的に理解いただけたでしょうか?

「そうはいってもまだまだ不安が残るな。だいたい具体的には何に投資をすればいいのか?」といった感想が聞こえてきそうです。

そんな方々のためにも最後に誰もがよく知る米国株の代表銘柄、いやいや今や世界を代表する銘柄の過去30間の株価チャートをご覧いただきましょう。何を隠そうそれは一企業として世界で初めて時価総額3兆ドルを突破したアップルです。

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どうでしょう。ひとつの個別銘柄にもかかわらずその軌道はダウ平均を凌いで安定的に右肩上がりしていることがわかります。

なんとアップルの株価は過去30年間で約785.8倍に成長。もしも30年前にアップルに100万円を投資していたら7億8500万円になっていたことになります。

これこそ今やアップルが預貯金をはるかに凌ぐ安定資産と言われるゆえんです。

誤解してほしくはないのですがアップルをオススメているわけではありません。同じようなケースはほかにもあくさんあるほか、比較的見つけやすいと言いたいだけです。

少なくとも預貯金口座にお金を寝かしておくよりは長期的に安心そうだとは思いませんか!?

というわけで米国株 徒然日誌③、今回はこのへんでおしまいです。次回も乞うご期待!!

*本ブログ内に掲載してあるチャートはすべて、高性能な多機能チャートツールのTradingViewより、引用いたしました。

ヒロミン
ヒロミン

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