- スタグフレーションと資産を守る投資手法
- 2023年04月28日
経済成長が停滞しながら物価が上昇するスタグフレーション。スタグフレーションが起きると個人や企業にとって大きな影響が出ます。本記事では、スタグフレーションの原因と、その影響、スタグフレーション時の投資戦略などを解説していきます。
スタグフレーションってなに?
スタグフレーションは「スタグネーション(経済停滞)」と「インフレーション(物価上昇)」の二つの言葉が組み合わさった造語で、経済成長が停滞しながら物価が上昇する現象を指します。通常、インフレーションと経済成長は連動しているため、このような現象は非常に珍しいとされています。
スタグフレーションはなぜ起きる?
スタグフレーションは経済成長が停滞しながらも物価が上昇し、失業率が高まることが特徴です。では、なぜスタグフレーションが起きるのか原因をいくつか紹介します。
生産コストの急激な上昇
原油価格の高騰など外部要因により、企業の生産コストと物価が上昇。その結果、経済の成長が鈍化するためスタグフレーションが引き起こされます。
金融政策の誤り
中央銀行などによる過度な金融緩和はインフレを引き起こすことがあります。インフレによる物価の上昇に対して、実体経済が追い付かなかった場合、スタグフレーションを引き起こすことになります。
スタグフレーションの影響
スタグフレーションが起こると、以下のような影響を及ぼすことがあります。
購買力の低下
スタグフレーションは物価上昇を引き起こすため、消費者の購買力が低下します。その結果、国内経済の停滞が悪化します。
企業の収益性低下
生産コストの上昇や需要の減少により、企業の収益性が低下します。これが雇用の削減や賃金の抑制につながり、国内経済の停滞が悪化します。
株式市場の不安定化
スタグフレーションは、株式市場や債券市場に悪影響を与え、金融市場の不安定化が進みます。
スタグフレーションの事例
1970年代、世界経済はインフレと経済成長の停滞が同時に進行する、スタグフレーションが発生しています。この時期のスタグフレーションは1973年の第一オイルショックと1979年の第二オイルショックが大きな引き金となりました。
第一オイルショックが起こると、OPEC諸国による石油生産制限が原油価格を急上昇させました。その結果、企業の生産コストが増加し、インフレが発生。さらに1979年のイラン革命が引き金となって第二オイルショックが発生し、インフレはさらに悪化しました。その結果、企業は原材料コストの上昇に苦しみ、投資や雇用の削減を余儀なくされました。
また、このような状況下で、アメリカ連邦準備制度(FRB)はインフレ抑制を目的に金利を引き上げました。ただ、過剰な引き締め政策が経済成長を悪化させ、スタグフレーションは一層深刻化する結果に。この時期の経済危機は、経済政策や企業戦略に多大な影響を与えたと言われています。
スタグフレーション時の投資
スタグフレーションが発生した際には、資産を守るために様々な投資手段を検討することが重要になります。以下に、スタグフレーション時の投資戦略として有効とされているものをご紹介します。
実物資産への投資
インフレが進むと、不動産や貴金属(金、銀)などの実物資産の価値が上昇することがあります。これらの資産に投資することで、インフレリスクから資産を守ることができます。
インフレに強い業種への株式投資
スタグフレーション時にはエネルギー関連企業や通信業界など、インフレに強いとされる業種に投資することを検討するのが良いと言われています。これらの業種は、物価上昇の影響を受けにくいため、スタグフレーション期間中は投資先として注目されやすいです。
通貨ヘッジの活用
異なる通貨を保有することで、自国通貨の価値下落によるリスクを軽減できます。例えば円以外にドル、ユーロなどいくつかの通貨を保有することをおすすめします。
まとめ
スタグフレーションは経済成長の停滞と物価上昇が同時に起こる珍しい現象であり、個人や企業に深刻な影響を与えることがあります。またスタグフレーションは購買力の低下、企業の収益性低下、金融市場の不安定化といった多くの悪影響をもたらします。
スタグフレーションに対処する投資戦略として、実物資産(不動産や貴金属)への投資、インフレ耐性のある業種への株式投資、通貨リスクを軽減する通貨ヘッジの活用などが効果的と言われています。ただ、スタグフレーション時の投資は十分なリサーチと慎重な判断が必要になりますので、柔軟な投資手法とリスク許容度を明確にし、適切な投資を行うことが大切になりますので気を付けましょう。
- シャケ男
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