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新株予約権って何?行使の仕方や注意点を解説!
2023年07月14日
新株予約権って何?行使の仕方や注意点を解説!

ある日突如、口座に購入した覚えのない株式銘柄が追加されていたことはありませんか?
先日、ぱんの口座に突如現れた「新株予約権」。一体これは何なのか?どう使えばいいのか?
今回は、新株予約権について調べていきます。

新株予約権とは?
新株予約権の種類
公正発行:ストックオプション
公正発行:社外向け発行
公正発行:無償割当
有利発行
新株予約権を行使するには
無償割当の権利行使方法
権利を行使せずに権利期間を過ぎてしまうとどうなるのか?
新株予約権を行使する際に注意することは?
新株予約権の取得時にオプション料が発生
株価が下落しがち
まとめ

企業が発行する株式を、一定期間内にあらかじめ決められた条件で購入できる権利のことです。
つまり、新株予約権自体は株式とは違います。
そのため、保有している口座に表示をされていても、そのまま売却はできません。

企業側から見ると、この権利を持っている投資家に対し決められた条件で新しく株を発行する必要があるほか、会社自身が保有する株式を取得することができます。

新株予約権には、対象となる株主全員に対して新株予約権を発行する「公正発行」と特定の人にだけ発行する「有利発行」があります。
主なものをご紹介します。

ストックオプションは、従業員や役員が決められた価格で自社株を購入できる権利のことです。
企業が社内向けにストックオプションを発行する理由としては、以下のようなものがあります。

●従業員が、株価を上げようと業績アップを目指してモチベーションを上げてくれる。
●権利行使に期限を持たせることで、優秀な人材の退職を防ぐ。
●現時点で多くの報酬を払えない場合に、将来的な株価上昇を見込んで発行することで、優秀な人材を確保する。

ストックオプションの発行目的

社外の投資家などに向けて発行する新株予約権のことで、既存の株主に割り当てる「株主割当」公募の「第三者割当」の2種類があります。

これらは、主に「資金調達」を目的に発行されます。
銀行などからの借り入れや社債の発行などと異なり、新株の発行は、利息も発生せず返済義務もないため、企業としては手軽に資金を集めることができます。

また、「敵対的買収」への対抗策として発行されることもあります。主な効果は以下の通りです。
●友好的な相手に発行することで、株式を安定的に長期保有してくれる安定株主を増やす。
●発行株式数を増やすことで、敵対的買収を考えている相手の株式の保有率を下げる。

社外向け発行の目的

すでに株を持っている人に無償で配られる新株予約権のことです。
今回、私が取得したものはこれにあたります。

主に、大規模な増資を実施する、つまり新株を大量に発行する際に合わせて発行され、これにより、現在発行されている株式の価値が希薄化し、株価が大幅に下がるケースがあります。
そのため、既存の株主は新株を新たに保有することで、その価値を維持する必要があるのです。

逆に言えば、新株を既存株主に割り当てないと、既存株主から大きな反発を招くことになるとも言えます。

株主以外の特定の第三者に対して、有利な株価(無償も含む)で発行する新株予約権のことを言います。

主に新たに株主を募りたい場合に発行されます。
しかし、有利発行は、既存の株主が保有している株式の価値が下がってしまうため、有利発行を行う際は、株主総会での特別決議が必要となっています。

新株予約権は、取引所で購入したり、割り当てられたりすることで取得できます。
この時点ではただの権利であり、これを行使する(予約している資金を払い込む)ことで、株式を取得することが可能です。
無償割当の場合には、市場で権利を売却することでその費用を受け取ることもできます。

取引所で購入した場合には、その株式をどの証券口座で取得するかの申請などが必要になります。
申請の方法などは、各証券会社でご確認ください。

今回は、私が取得した新株予約権を実際に行使してみます。
あくまで私の使用している証券口座のため、証券会社さんごとに方法は異なります。

「お知らせ」画面からライツ・オファリング実施中銘柄のページに行きます。
※ちなみに、トップページからはスムーズにたどり着けませんでした。

ライツ・オファリング実施中銘柄のページ

申込できる銘柄はクリックができるので、条件をよく読んで、権利行使申込のボタンをクリックします。

新株予約権の権利行使画面で、保有している権利数を入力します。

新株予約権権利行使画面

これで権利行使完了。
あとは、口座に株が反映されるのを待ちます。

新株予約権権利行使申込完了画面

上記の画像のように、新株予約権には権利行使の期間が定められています。
その期間を過ぎてしまうと、新株予約権の権利行使や売却ができなくなり、権利放棄となります。

その際に、発行企業が条件に応じて買い取ってくれることもあれば、単純消滅することもあります。

新株予約権で株式を取得すると、市場よりも安く購入できる場合が多いという利点があります。
一方で、どのような点に注意が必要なのでしょうか?

新株予約権を取得する際に、オプション料が発生します。
さらに、新株予約権を行使して株式を購入する際にも通常の株式購入手数料が発生するため、市場価格より安く購入できたとしても、結果的にはあまり大きなメリットにならない場合もあります。

今回の私の場合は無償割当のため、上記のオプション料が発生していません。

前述の通り、新株を発行することで株式の希薄化が起こり、株価が下落しやすい状態になります。
そのため、市場価格を見極めながら取得や売却をする必要があります。

ということで、新株予約権について調べてみました。
基本的には、企業が何かしらの目的をもって発行しているため、突然、取得のチャンスや権利が与えられることが多いと思います。

まずは、期間と条件をきちんと確認しながら、今の市場価格と見比べて行使や売却を行いましょう。

また、そもそも株価の下落が起きる可能性も高い状況です。
既存の保有している株式の価格にも注意していきましょう。

一番避けたいのが放置。
単純消滅という場合もあるので注意したいですね。


ぱん
ぱん

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