親子上場ってなに?日本独特の慣行?

株式投資に興味がある人なら知っておきたい親子上場。親子上場は欧米ではあまりみることがなく、日本独特の慣行と言われることもあります。そして、この親子上場について問題視する人も多くいます。今回は親子上場をするメリットやデメリット、現在親子上場している日本企業を紹介していきたいと思います。

親子上場ってなに?

親子上場とはその名の通り、親会社と子会社がそれぞれ上場している状態のことです。
上場子会社とは、親会社が子会社の議決権の過半数を保有している、または取締役の選任を通して事業方針や人事などの決定を支配されている企業のことです。

親子上場の問題点

ネガティブなイメージがあるとはいえ、親子上場は法律違反ではありません。ただ、親子上場はさまざまな問題を抱えています。その代表的な問題点は「利益相反」です。

子会社の新規上場によって、決定権を持つ親会社と新たに子会社の株主となった少数株主が誕生することになります。そして株式会社は、株主の利益を最大化することが求められます。しかし、親会社に支配されている企業は少数株主の利益よりも親会社やグループ会社の利益を優先し、子会社に投資をした少数株主の利益を後回しにすることがあります。

親子上場のメリット・デメリット

親子上場を行う企業は海外に比べて日本は比較的多いです。なぜ日本企業は親子上場をするのかというと、もちろんメリットがあるからです。親子それぞれの立場からみたメリット、そしてデメリットをお伝えしていきます。

親会社側のメリット

メリット1

親会社が新たな事業に投資するための資金を、子会社の株式売却によってすばやく調達することができます。

メリット2

上場によって子会社の信用力が増し、親会社やグループ全体の価値が向上することが期待できます。

親会社側のデメリット

デメリット1

親会社にとっては、子会社が上場することで少数株主が誕生し、経営支配の自由度が低下、迅速なグループ経営が難しくなります。

デメリット2

配当等の支払いにより子会社の利益がグループ外に流出する可能性が高くなります。

子会社側のメリット

メリット1

親会社から独立することで、経営の自由度が増し経営の裁量が増える点がメリットと言えます。

メリット2

上場することにより企業としてのステータスが向上、子会社独自のインセンティブ制度を設定することもできるため従業員のモチベーションを向上することができます。

子会社側のデメリット

デメリット1

上場することで高いレベルのガバナンスが要求されることになるため、内部統制などによる内部管理体制コストが増加したりと、今までかからなかった費用がかかる可能性がでてきます。

デメリット2

親会社への依存度低下による営業力の低下や事務コストの負担が増える可能性が高いです。

親子上場をしている日本企業

日本の親子上場はここ数年、減少傾向にあります。ただ、2022年7月に楽天グループ傘下である楽天銀行が東京証券取引所に新規上場申請を行ったと報道がありました。日本企業は親子上場を解消する企業もありますが、まだまだこれから親子上場を行う企業もあります。

では最後に、2022年9月22日時点で親子上場の状態が続いている企業を紹介したいと思います。

親子上場の例1

親会社:キリンホールディングス

子会社:協和キリン

親子上場の例2

親会社:信越化学工業

子会社:信越ポリマー

親子上場の例3

親会社:住友化学

子会社:住友ファーマ

親子上場の例4

親会社:三菱重工業

子会社:三菱ロジスネクスト

親子上場の例5

親会社:富士通

子会社:FDK

いかがでしょう。皆さんも一度は聞いたことがある企業ばかりではないかと思います。ます。他にも親子上場の会社や親子上場関連の株価などが気になる方はこちらからチェックすることができます!

まとめ

今回は、親子上場について解説しました。親子上場は、メリットもありデメリットもあります。そして日本企業はまだまだ親子上場は多いです。個人投資家としては必ずしもデメリットだけではないので、親子上場=ダメだと決めつけずに、しっかり企業ごとの業績をチェックし、適切な判断をもって株式投資を行うことが重要です。