ファンディーノ(FUNDINNO)って、何なの?~ベンチャー企業のファンになろう♬♬♬~
テレビ東京系列の経済ニュース番組をよく見る人なら、“ベンチャー企業のファンになろう、ファンディーノ♬♬♬”というCMのメロディーと歌詞が耳に焼き付いていませんか?
そう、3匹の恐竜のキャラが歌うあのCMです。筆者は頭にこびりついてしまって、ときどき無意識に口ずさんだりしてしまっています。
このファンディーノっていったい、何者なの? 気になってしかたなかったので、ようやく遅ればせながら調べてみました。
ファンディーノとは!?
ファンディーノ(FUNDINNO)は、“日本初の株式投資型クラウドファンディングのサービス。”と説明されています。
クラウドファンディングといえば、インターネットを通じて夢や想いを世の中へ発信し、その活動を応援したいと思ってくれた不特定多数の人々から少額ずつの資金を募る仕組みですよね。
Makuake(マクアケ)やCAMPFIRE(キャンプファイヤー)といったサイトが有名で、例えば電動スクーターなどの乗り物から、VRヘッドセット、靴や財布といった小物まで、画期的なアイデアに満ちた発明品のようなプロダクトやサービスが豊富に提示されています。
ファンディーノはまさにこうしたクラウドファンディングにおける日本初の株式投資版。画期的なアイデアや技術を持った未上場のベンチャー企業に少額から投資でき、成約すれば株式を得られ投資家なれる仕組みです。
ファンディーノの特徴は!?
ではファンディーノの仕組みはどうなっているのか?その特徴を3つのポイントにまとめてざっくりと解説してみましょう。
ポイント① 10万円程度から未上場企業に投資可能!
未上場企業に投資をするというと普通は少なくとも数百万円~数千万円は必要になります。
ところがこのファンディーノを介せば、わずか10万円程度から未上場のベンチャー企業に投資できるようになります。なかには1万円程度から投資できる企業案件もあるそうです。
わずか10万円程度で将来性の高い未上場のベンチャー企業のエンジェル投資家になれるーー。こうした点こそがファンディーノの最も画期的な魅力と言えそうです。
しかもファンディーノに採用される未上場のベンチャー企業は、アイデアや技術を持っているだけでなく、複数の公認会計士による審査や社内での厳正な審査を通過した企業のみです。画期的なアイデアや技術と個人ではわかりにくい財務の健全性も併せ持つ企業のみで構成されているわけです。
しかも1つの企業に最大50万円までしか投資できないというルールもあるので、過度なリスクは取れないようになっています。逆に言えば1社に集中投資できないので、自然に分散投資ができるようになっているのです。
ポイント② 成約はAll-or-Nothing方式
ファンディーノでは投資申請に対し「All-or-Nothing方式」が採用されています。All-or-Nothing方式とは、クラウドファンディングで使われるワードで、募集金額が目標金額に達した場合のみ、成立する方式です。
募集金額の目標金額は企業案件ごとに設定されますが、もしも目標金額に達しない場合は不成立となり、投資金額は全額返金されます。
反対に人気の企業案件には目標金額以上の資金が集まるケースもあり、この場合は上限応募額に達し次第、締め切られます。
ちなみにこれまでの最速記録では、募集開始からなんと1分54秒で目標金額に達成したケースもあったそうです。
ファンディーノではこうして投資が成立すると株式を獲得して晴れてエンジェル投資家になれるわけです。
ポイント③ イグジットできれば大きなリターンに!
ファンディーノで投資した未上場企業がイグジットできれば、大きなリターンを期待することができます。
イグジットとは、M&A(合併・買収)やIPO(株式公開)を通じて株式を売却し、投資資金の回収や利益の獲得を行うことです。
M&Aとはその未上場企業の事業価値を必要とする企業に買収あるい合併されること。IPOはいずれかの証券取引所に上場することです。
もっとも、こうしたイグジットを成功させるには投資した未上場企業が順調に成長を遂げる必要があるため、一般にある程度の長い時間がかかります。
このため、ファンディーノでの投資は必然的に長期投資になりますので、その点には注意が必要です。
また必ずいつかはイグジットできるという保証はないほか、最悪の場合、倒産や解散するリスクもあります。
というわけでファンディーノでの投資は、あくまでハイリスク・ハイリターンの投資ということを理解して始める必要があるのです。
ファンディーノの実績は!?
ファンディーノの株式投資型クラウドファンディングサービスが始まったのは2017年4月とまだ5年程度のキャリアしかありませんが、着実に実績を積み上げています。
ファンディーノの公式サイトによると、
累計成約額: 83億1498万円
累計成約件数:263件
ユーザー数:107,226人
いずれにしても株式投資型クラウドファンディングサービスを提供する企業はほかにも複数ありますが、ファンディーノが日本初であり、その規模は業界屈指を誇ります。
主なイグジットの実績を紹介すると...
イグジット例① 漢方生薬研究所(現:ハーバルアイ)
ファンディーの第1号イグジット案件が漢方をテーマにした医薬品やサプリメントを開発・販売する漢方生薬研究所です。2019年7月、シナジー効果を期待できると出資を決定した事業会社に対しファンディーノの投資家が株式を売却することで実現しました。
その際、発行価格500円に対し750円での売却に成功しています。
イグジット例② nommoc(ノモック)
「移動を無料に」をテーマにタクシー、電車、新幹線、飛行機などの乗り物を無料にするサービスを目指しているnommoc。2020年3月、シナジー効果を見込む数社の事業会社がファンディーノの投資家から1.5倍の株価で買い取りました。この案件は投資後、1年9カ月というスピードイグジットとなりました。
イグジット例③ 琉球アスティーダスポーツクラブ
ファンディーノで資金調達した未上場企業初のIPOを実現させたのが、琉球アスティーダスポーツクラブのケースです。
同社は「沖縄から世界へ!」を合言葉に、プロ卓球リーグ「Tリーグ」に参戦するプロチームの運営から、スポーツバル、卓球教室、卓球物販ECサイト運営を手掛ける企業です。
2021年3月にプロ投資家向けの市場ながら東京証券取引所の「東京プロマーケット」というところにファンディーノ初の上場を果たしました。
今後は普通の市場へのIPO(株式公開)も期待されるところです。
ファンディーノのメリット・デメリット
ファンディーノの概要についてはある程度わかってきたところで、ファンディーノで株式投資型クラウドファンディングを始めるメリットとデメリットをまとめておきましょう。
メリット① シンプルに面白くて楽しい!!
筆者がこの株式投資型クラウドファンディングというサービスを調べてみて最大のメリットだと感じたのが、実はシンプルに面白くて楽しいということでした。
なぜなら、様々な案件を見て行けば、その人にとって興味のあるユニークな事業アイデアが必ず見つかるはずで、そうしたベンチャー企業に投資してその成長を見守ることはとんでもなく面白いことに違いないと思ったからです。
そうした興味のある企業の実際に株主になれば、定期的に事業状況の報告がなされるほか、株主総会やミートアップ(交流会)などへの参加も可能になります。株主総会やミートアップといっても大企業ではなく、中小企業ばかりなのでフレンドリーで親しみやすい体験ができるそうです。
まるでその会社の一員のような気分で、その成長を近くで見守ることができる、これほど楽しいことはないでしょう。わずか10万円程度で孫さんのようなエンジェル投資家気分を味わえるといったら言い過ぎでしょうか!?
もちろん株主優待を出している企業も多数あるので、そもそも興味のあるサービスを展開している企業なだけに嬉しさも倍増するだろうというものです。
メリット② 将来性の高い多様な分野に投資可能!
ファンディーノでは将来性が高く伸びしろの大きい未上場のベンチャー企業を続々採用し続けています。
ほんの一部ではありますが、主な投資分野としては...
●医療
●IT
●アグリテック
●フードテック
●スポーツ
●ブロックチェーン
●コワーキングスペース
●ロボット などなどーー。
いずれも近未来を感じされるワクワクする分野ばかりですよね。
こうした未上場企業案件を毎週、ぞくぞくと出し続けているのがファンディーノの魅力でありメリットと言えないでしょうか!?
メリット③ エンジェル税制による優遇措置あり
エンジェル税制とは、ベンチャー企業への投資を促進する目的で創設された税制優遇制度です。ファンディーノに採用されている企業の中にもこの制度の適用を受けている企業が多数あります。
またエンジェル税制の適用企業が万が一、破産や解散などで損失が発生した場合は、その年を含めて4年間、株式売却益と損益通算できる優遇もうけられます。
ここでは詳細は触れませんが、かなりの節税になりますので、ぜひエンジェル税制で調べてみてください。
デメリット① 流動性が乏しい、しかし...
ファンディーノでの投資はあくまで未上場企業への投資案件ですので、売りたくなったらいつでも市場で売れるといった種類のものではありません。
一度投資をしたらM&AやIPOなどでイグジットが実現するまで、あるいは最悪、倒産するか解散するなどするまで長丁場で付き合っていくしかありません。つまり流動性や換金性という点では著しく劣るという大きなデメリットがあります。
しかし、ファンディーノではこうしたデメリットを少しでも解消していけるようにと2021年12月8日にファンディーノで資金調達した未上場企業をインターネットで売買できる「ファンディーノマーケット」というサービスを開設しました。
まだまだ取引できる企業数にも限りがあるようですが、今後どんどんサービス内容は改善されていき、新しいイグジット方法のひとつに成長していく可能性があります。ぜひともその成長を見守っていきたいサービスと言えます。
デメリット② 投資家登録の条件が若干厳しい
もうひとつのデメリットとしてはファンディーノに投資家登録するには若干敷居が高いということです。
ちなみに投資家登録には審査があるのですが、以下のような条件があります。
●1年以上の有価証券の投資経験がある方
●金融資産を300万円以上保有している方
●満20歳以上、およぶ満80歳未満の方
●投資資金の性格が生活費・借入金・使途確定金などではない方
もっともこの投資家登録の条件は、あくまで投資家保護の観点から設定されたものですので、一度審査に落ちたとしても状況が変われば何度でも申請できるそうです。上記の条件をクリアしたなと思ったら再チャレンジすればいいだけです。
ファンディーノの始め方
ファンディーノの始め方は驚くほど簡単です。
先ほども記したようにまずは若干厳しい投資家登録の審査を受ける必要がありますが、その手続き自体はいたって簡単です。
まずはファンディーノの公式サイトからメールアドレスとパスワードを登録します。
するとファンディーノからメールが届くので、記載されているURLを開き、氏名、生年月日、住所などの基本情報を入力し、投資経験や資産状況なども入力します。その後は運転免許書などの必要書類や本人の顔の写真などを指示に従いながらスマホで撮影してアップロードするだけで完了です。
審査を経て3~5日後には、審査の結果がメールで届き、通れば投資家登録は完了です。
これでいつでも好きな案件に投資申請ができるようになります。
とにかく実際に投資するか、しないかは後でじっくり検討するとして投資家申請だけはすぐに申請しておくといいでしょう。
未上場企業の案件をながめるだけでも楽しいこと間違いなしです。
〈まとめ〉
さて、ファンディーノっていったい何なの?いかがだったでしょうか?
今回、調べてみて“これは面白い仕組みを発見したな!”というのが筆者の正直な気持ちです。
実は筆者自身もまだ登録したてのため、どんな未上場企業案件があるのか?まだまだ詳しくは知らないのですが、これからワクワクしながら覗いてみたいと思います。
そうして次回はぜひ事例の紹介もマネー探検隊で紹介できたらなと考えています。
みなさんも、ぜひ投資家申請だけはしてみてください。
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