売りはNG!? 豪ドルは100円を目指す?

3月から急激に円安が進み、ドル/円は134円台、クロス円通貨ペアも軒並み急上昇しています。なかでも力強い上昇を見せているのがオーストラリアドル(豪ドル)。買っていれば心強い限りなのですが、ショートポジションを持っているトレーダーにとっては地獄の日々です。豪ドル/円の強さの原因、どこまで上昇するのか、可能性を探ってみました。

過去22年間で最大の利上げを実行

1ドル134円台を超える、約20年ぶりの円安水準に注目が集まっていますが、豪ドル/円も大きな節目を迎えようとしています。6月8日に豪ドル/円は96.88円まで上昇しました。100円という大台が、いよいよ目前に迫ってきています。


豪ドル/円が急上昇したきっかけのひとつが、6月7日のオーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)の政策決定会合で、予想外の0.5%利上げを行ったことです。これは過去22年間で最大の利上げ幅となります。

オーストラリアの1~3月期の強いGDP数値を根拠に、市場参加者は利上げ幅を0.25%から0.4%と予測していましたが、0.5%の利上げは想定外だったようで、結果発表直後に豪ドル/円は80銭上昇しました。


RBAのロウ総裁は、「現在のインフレ圧力と非常に低い金利水準から考慮し、0.5%の利上げを決定した。今後数カ月、オーストラリア金融正常化のため、さらなる措置を見込んでいる」と表明。7月以降も0.5%程度の利上げが実施される可能性が出てきました。

金利差拡大で豪ドル/円100円に?

RBAのインフレ対策として、オーストラリアの政策金利は今後も上がっていくことが予想されますが、その目途はどれくらいになるのでしょうか。豪最大の銀行オーストラリア・コモンウェルス銀行の豪州経済担当責任者ガレス・エアード氏は、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標は年末までに2.1%、場合によっては2.35%まで引き上げられる可能性がある、とコメントしています。現在の金利が0.85%ですから、まだまだ利上げが続きそうですね。


豪政策金利はあと1.3%程度上昇するとして、米国もFRBが0.5%程度の利上げを継続して実施する予定、欧州中央銀行(ECB)も7月に11年ぶりの利上げに踏み切ることを決定するなど、世界各国がインフレ対策のための利上げ政策を行う中、金融緩和を維持する日本だけが長期金利で唯一のマイナスとなっており、ほとんどの通貨に対して円が下落しています。


豪ドルと米ドルの金利差は変わらない、あるいは米ドルの方が高金利になるかもしれないので、豪ドル/米ドルはあまり変化がないかもしれませんが、豪ドルと日本円の金利差はさらに開いていくわけですから、豪ドル/円の上昇は必至…

以上の事から、豪ドル/円は遅かれ早かれ節目となる100円台を突破してくるのではないかと思われます。豪ドル/円をショートしている人は早急に損切るか、一時的に豪ドル/円の買いポジションを持って両建てにして守りを固めたほうが良いかもしれません。以上、豪ドル/円ショート中のワタヤンからでした(涙)