auカブコム証券&松井証券~米国株・新規参入組を徹底検証!!!

ここ数年の米国株人気を受けて、大手ネット証券の一角、auカブコム証券と松井証券もついに米国株の取り扱いを開始しましたね。

auカブコム証券は2022年1月~、松井証券はその翌月の2月~。


そこで気になるのが両社の米国株取引の実力です。

とくに“米国株をこれから始めようという初心者”にとっての使い勝手がどうか?先行するマネックス証券、SBI証券、楽天証券とのスペックの違いも交えて、検証してみました。


まずは手数料は安いの?

米国株取引に必要となる手数料には大きく2つありますね。それは売買手数料と為替手数料です。

①売買手数料

2つの米国株取引のコストのうち、ウエイトが大きいのがこの売買手数料ーー。

auカブコム証券と松井証券の米国株の販売手数料は、いずれも約定代金の0.495%(税込)と同水準でした。また上限の手数料が22米ドル(税込)に設定されているところも同じです。

これは先行するマネックス証券、SBI証券、楽天証券ともまったく同じですので、業界最小水準と言って過言ではありません。

ではこの約定代金の0.495%(税込)という売買手数料は一体どのくらいの水準なのか?感覚的にわかるように具体例で見てみましょう。

例えば、2022年4月1日にアップル株【AAPL】を1株買ったとしたら...

〈条件〉

この日のアップルの株価(終値):174.31ドル

この日のドル/円の為替レート(終値):122円52銭

すると...

株価174.31ドル × 1株 × 為替レート122円52銭 ≒21,356円(小数点以下切り捨て)で...

約定代金:2万1,356円

約定代金21,356円 ×販売手数料 0.00495(0.495%)≒ 105円(小数点以下切り捨て)で...

販売手数料:105円

時価総額世界No.1のアップル株【AAPL】であっても1株であれば、だいたい2万円とちょっとで買えるというわけですね。その際の売買手数料はだいたい100円とちょっとだったということがわかります。

ちなみに今度は同じ日のアップル株を50株買ったとしたら...

株価174.31ドル × 50株 ×為替レート 122円52銭 ≒1,067,823円(小数点以下切り捨て)で...

約定代金:106万7,823円

約定代金1,067,823円 × 販売手数料0.00495(0.495%)≒ 5,285円(小数点以下切り捨て)で...

販売手数料:5,285円 と本来はなるはずですが...

上限手数料が22ドル(税込)に設定されているので、実際には...

上限手数料22ドル(税込) × 122円52銭 ≒ 2,695円で...

販売手数料:2,695円 に抑えることができるんですね。

というわけで約定代金が大きくなればなるほど、販売手数料はリーズナブルになっていくことがわかります。

②為替手数料

国内株と違って外国株を取引する際にはほぼかかるのが為替手数料です。

この為替手数料についてはauカブコム証券が片道20銭、松井証券が25銭です。これは実際の為替レートに上乗せされて提示される手数料で、auカブコム証券の方が松井証券よりも5銭だけ有利に設定されています。

ちなみに先行する大手3社ではマネックス証券がなんと片道0円(ただしドル買付時のみ)、SBI証券と楽天証券が松井証券と同じ片道25銭です。

というわけで、為替手数料についてはこの5社の中ではマネックス証券が1位、2位はなんとauカブコム証券となりました。

取扱銘柄数やいかに?

取扱銘柄数については、各社バラバラです。

下記が各社の釣扱銘柄の一覧です。

個別銘柄数でいうとauカブコム証券の取扱銘柄数は約392銘柄、松井証券は約340銘柄です。これに対して、先行する大手3社はいずれも4,000銘柄を優に超えており、圧倒的な差があります。

とはいえ、もしもあなたがこれから米国株を始めてみたいと思っている初心者ならば、全く問題ないラインナップと言えそうです。

なぜなら、300銘柄と言えば...

アップル、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット(グーグルの親会社)、テスラ、メタ(旧フェイスブック)、ウォルマート、JPモルガン・チェース、ビザ、マスターカード、エクソン・モービル、アリババ、コカコーラ、ウォルト・ディズニー、マクドナルド、ナイキ、ネットフリックス、キャタピラー、ボーイング、スターバックといった、誰もが知っているメジャーな企業銘柄はすべてカバーしているはずだからです。

まずはこうしたメジャーな米国株の中からあなたが実際に使っているサービスでお気に入りの銘柄を選択して買ってみる。それこそが王道の米国株の始め方ではないでしょうか?

決済方式はどの通貨?

意外に気をつけたいのがこの決済方式です。実は米国株を取引するには2種類の決済方式があります。

ひとつはあらかじめ自分でドルを準備(購入)してから、米国株を買い付けるドル決済

そして、もうひとつは円のままで米国株を買い付ける円決済です。

後者の円決済は取引の度に証券会社があなたに代わってドルを購入して米国株に投資してくれる決済方式です。

円決済なら自分でドルを準備しなくていいので確かに手間は省けますが、その分、取引ごとに為替手数料が発生するほか、買付時と同じタイミングの為替レートが適用されるので、割高になりがちなのです。

一方、ドル決済なら、あらかじめなるべき円高時の良い条件でドルを調達しておけば、いざ米国株を購入する際に有利に買付られる可能性が高くなります。

しかも決済ごとに為替手数料がかかることもないので効率的です。

このため一般的にはドル決済がオススメと、言われることが多いのですが、今回新規参入を果たした、auカブコム証券と松井証券は、現在のところ円決済しか選べません。

この点、先行する大手ネット証券3社では、「円決済」も「外貨決済」も両方選ぶことができます。

もっともauカブコム証券については、2022年中には「ドル決済」の導入を目指していることが発表されているように、今後は対応が進む可能性が大いにあります。

「外貨決済」への対応はぜひ期待したいところです。

その他の注目点は?

注文方法については、初心者であれば基本的な「成行」と「指値」さえ揃っていれば、とりあえず何の問題もないと思いますが、auカブコム証券には、「逆指値」「Uターン注文」「トレーリングストップ」といった高度な注文方法も揃っており、なかなか充実しています。

このあたりはいずれ重宝するかもしれません。

また株価情報についてはほとんどのネット証券会社がディレイ情報を無料で提供しています。

ところが松井証券だけは、なんと米国株口座を開設しさえすれば無条件でリアルタイムの株価情報を閲覧できます。このあたりは松井証券ならではの特出できる点ですね。

ただし、米国株の一般NISA対応については、今のところauカブコム証券も松井証券も対応していないようです。

これについては先行する大手ネット証券3社は、米国株も一般NISAに対応しています。

もっともこれについても米国株の初心者であれば、つみたてNISAを選択した方がいいのではないかと思われます。となるととくには必要ないなと個人的には考えます。ま、こちらもいずれは対応するのかもしれませんが...

まとめ

さていかがだったでしょうか? 米国株新規参入組のauカブコム証券と松井証券の米国株取引の実力――。

始まったばかりということもあり、確かに先行するマネックス証券、SBI証券、楽天証券といった大手ネット証券3社に比べれば、まだまだいたらない点も多々ある印象です。しかし、初心者にとってといった視点で検証すれば、必要十分であり不十分な点は少ないなと、個人的には感じました。

とくにすでにauカブコム証券や松井証券の証券口座に慣れている人なら、せっかくなら米国株口座も併せて開設することは、とても有意義では」ないでしょうか。

ぜひとも良い米国株ライフを...