あなたは「日経平均株価」を正しく説明できる?

投資に興味があるなしに関わらず、多くの人が一度は聞いたことがあるワード「日経平均株価」。日経平均株価が現在いくらか、数字はだいたいわかるけど、どんな銘柄が含まれているのか、組み入れの選定基準などを詳しく理解できている人は意外と少ないかもしれません。

そこで今回は、日経平均株価の選定基準や日経平均採用銘柄の株価の決まり方などを解説していきます。

日経平均株価(日経225)とは?

日経平均株価とは、「日経平均」「日経225」とも呼ばれる日本を代表する株価指数です。対象となるのは、東京証券取引所に1部上場している約2,000銘柄の中から、日本経済新聞社が225銘柄を選び算出しています。225銘柄の中には日本を代表する企業、「ソフトバンクグループ」や「ソニー」、「デンソー」などが入っています。


日本を代表する企業が抜き出されているため、日本の株式市場全体の動向を把握するのに活用できます。ちなみに日経平均株価の過去5年間の動きはこのようになっています。

※2022年3月30日時点

日経平均株価の選定基準

日経平均株価は約2000銘柄の中から225銘柄を選出しているとお伝えしましたが、その選定基準は主に下記2つとなります。

➀市場流動性・売買の活発さ

過去5年間の売買代金、値動きの安定性に注目し、活発に売買されている流動性の高い銘柄であること。

➁事業内容のバランス

金融関連企業や自動車関連企業など特定の関連企業ばかりに偏らないように、それぞれの業界からバランスを見て銘柄を選出。

日経平均株価の算出方法が最近変わった?

日経平均株価の算出方法は、実は2021年10月1日から変更されています。主な変更内容は下記の3つになります。

➀指数を算出する際に個別銘柄の株価を調整することに用いられている「みなし額面」を「株価換算係数」に変更。

➁新規採用銘柄の指数ウェイトを最大1%に制限。

➂採用銘柄の定期見直し(年1回)での入れ替え銘柄数を最大3銘柄に制限。

3点お伝えしましたが「株価換算係数」ってなに?と思った方もいると思いますので株価換算係数について解説します。

株価換算係数で値がさ株の影響を縮小

実は日経平均株価は長年ある問題を抱えていました。それは値がさ株の影響が大きい事です。これまでの日経平均株価は一部の銘柄のウェイトが高すぎるため、日経平均株価は歪んだ株価指標だと指摘されていました。

例えば「ファーストリテイリング」や「ソフトバンクグループ」などは値がさ株の代表銘柄です。この2社の株価が大きく上昇すると、それ以外の多くの銘柄が下落していても日経平均が上昇することがあります。

こうした現象もあり、「任天堂」や「キーエンス」といった株価が高く指数へのインパクトが大きい銘柄は新しく採用されにくい状況でした。

そこで、その問題を解決するために日経平均株価を算出する計算方法として採用されたのが「株価換算係数」です。株価換算係数は、採用株価の水準を調整する係数で、係数は原則として1となります。ただ、日経平均構成銘柄の採用株価合計が1%を超える場合は、「0.1〜0.9の範囲で1以外の値」を設定し、組み入れ時のウェイトが1%以内になるようにします。※既存の銘柄の掛け目は変更しないので、値がさ株の問題は残っている状態です。

株価換算係数を使って計算してみよう!

実際に株価換算係数を使って日経平均株価に新しく組み込まれる際の株価を計算してみたいと思います。

例えば、日経平均構成銘柄の採用株価合計値の1%が8,000円、そしてファーストリテイリングの株価を64,000円(2022年3月30日時点)とします。

ファーストリテイリングの株価64,000円は日経平均構成銘柄の採用株価合計の8,000円を大きく超えているので、ここで「株価換算係数」をかけて、影響力を小さくします。


株価換算係数の求め方は「採用株価合計÷対象銘柄」になりますので


8000円(採用株価合計)÷64000(ファーストリテイリングの株価)=0.1


計算した結果、株価換算係数は0.1となります。

株価換算係数の数値がわかったので、次はファーストリテイリングの株価に株価換算係数0.1をかけると日経平均に組み込まれる株価がわかります。

64000円(ファーストリテイリング株価)×0.1(株価換算係数)=6400円

上記の計算により、もしこれからファーストリテイリングが新規で日経平均採用銘柄に組み込まれる場合は6400円の株価と評価されることになります。これで、値がさ株の影響力を縮小できます。

最後に構成銘柄の採用株価の出し方をもう一度お伝えします。

構成銘柄の採用株価=株価×株価換算係数

日経平均株価(日経225)の構成銘柄

前述のとおり、日経平均株価採用銘柄は、東証第一部上場銘柄から業種のバランスを考慮して選ばれています。

業種は36種類ありそれを「技術」「金融」「消費」「素材」「資本財・その他」「運輸・公共」の6つのセクターに分類されています!

日経平均株価採用銘柄をすべて確認したい方はこちらから。

また、2022年4月4日以降は、構成銘柄の選定対象が現在の「東証第一部上場銘柄」から「東証プライム市場上場銘柄」に変更されます。

日経平均株価とTOPIXとの違い

最後に日経平均株価と並ぶ日本の代表的な株価指数、TOPIX (東証株価指数)との違いを簡単にお伝えしたいと思います。

日経平均株価は、東証第一部上場企業の中から、流動性が高く、36業種の幅広い業種から225銘柄を抜き出し算出する株価指数です。

TOPIXは、日経平均株価とは違い、東証第一部上場企業すべて、約2,000社の株式で構成される指数です。そのため、日経平均株価よりも銘柄数が多く、1銘柄の全体に対する価格へのインパクトが比較的小さくなります。

日経平均株価とTOPIXの使い分けは、日本の主要な企業の値動きを把握したいなら日経平均株価、日本市場全体の値動きを把握したいならTOPIXの数値を確認するとよいでしょう。

まとめ

今回は日経平均株価の算出方法や日経平均採用銘柄について解説してみました。意外に知られていないことも多いですよね。

日経平均株価は日本の株式相場や経済動向を知るのに重要な指標です。日経平均株価が昨日よりも今日は上がった、下がっただけに注目するのではなく、日経平均株価の特徴や問題点などを理解した上で日経平均株価に注目すると今までよりも日本の金融市場や経済の状態を理解でき投資や仕事など様々な局面で役に立つと思います!

またもし、日経平均への投資に興味がある方は、投資方法をまとめているこちらの記事もご確認ください。