ニュースでよく聞く ウクライナってどんな国?

米国株や日本株の下落の要因の一つとして、注目されているのがウクライナ情勢です。日本人も渡航中止勧告が出たりと緊迫したニュースが日々伝わってきますが、そもそもウクライナってどんな国なのでしょうか。ちょっと調べてみました。※2022年1月29日現在。

どこにある?

ウクライナはロシアの西側に位置し、南には黒海が広がります。ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ベラルーシ、モルドバとも隣接しています。つまりにユーラシア大陸の東西をつなぐ要衝にあるのがウクライナです。国の面積は、60万3700平方キロメートルと日本の約1.6倍。4,159万人(クリミアを除く)の人々が暮らしています。

首都は?

キーウです。位置はフランクフルトと同緯度にあります。街の歴史は古く、482年に建設されたとされています。別名「緑の都」と呼ばれるほど緑豊かな街で、京都市と姉妹都市になっています。

民族と言語は?

民族としてはウクライナ人が多いですが、次に多いのがロシア人です。またベラルーシ人、モルドバ人、クリミア・タタール人、ユダヤ人等も暮らしています。国家語はウクライナ語としています。

通貨は?

フリヴニャ(UAH : hryvnia)といいます。為替レートは、2022年1月28日現在、フリヴィニャ=0.034354米ドルです。

※2020年1月1日~2022年1月28日 出所:Trading View

主要産業は?

ウクライナはかつて欧州の穀倉地帯といわれており、農業は重点的な産業です。国旗にもそれが表れていて、青空と小麦の黄色い畑を象徴しているデザインとなっています。また鉄鋼分野も重要な産業で、これらは輸出額も上位を占めています。輸入で多いのは天然ガスや石油。貿易相手国としては、輸出入とも中国が1位となっています。

主な貿易品目

輸出

穀物、鉄・鉄鋼、鉱石、電子機器

輸入

鉱物性燃料、機械類、輸送機器、電子機器、医薬品

貿易相手国

輸出

中国(14%)、ポーランド(7%)、ロシア(6%)

輸入

中国(15%)、ドイツ(10%)、ロシア(8%)

経済は成長している?

GDP成長率は2020年までのデータですが、2014年と2020年に下落しています。

出典 世界銀行

ウクライナと言えば?

情勢に加えてコロナ禍ということもあって、いま現地に行くことは難しいですが、ウクライナには7つの世界遺産があります。ほかにも、キーウにある国立バレエ劇場やリーウネ州にある愛のトンネルなどが有名です。ウクライナの有名人としては、ピアニストのホロビッツ、元オリンピック選手のブブカ、元サッカー選手のアンドリー・シェフチェンコがいます。またロシア料理で有名なボルシチですが、ウクライナが発祥の地とされています。

ウクライナの世界遺産

※2022年1月現在

なぜ今注目されているの?

ウクライナは1991年に独立してできた国です。それまでウクライナは「ウクライナ・ソビエト社会主義共和国」といって、ロシア同様、ソビエト社会主義共和国連邦の構成国の1つでした。1986年に原発事故があったチョルノービリ(チェルノブイリ)は、ウクライナの領土にあります。

独立以降、ウクライナはEUやNATOへの加盟を目指しています。しかしロシアは、ウクライナがNATOに加盟するとロシアの安全保障上の脅威となるとして警戒し、ウクライナの国境付近に10万人規模の軍隊を派遣したといわれています。ロシアとしては、ウクライナをNATOに加盟させないという保証をしてほしいけれども、アメリカとNATOがその申し出を拒否している状態です。

2014年にはロシアがクリミアを併合

ウクライナの領土内には黒海に突き出たクリミア半島があり、その南部にアクリミア自治共和国があります。2014年、そのクリミアをロシアが併合しました。ロシアとしてはクリミア自治共和国の選挙結果で賛成を多く得たからとしていますが、ウクライナ政府はそれを違法選挙として認めていません。

ところで、NATOとは何?

NATOとは、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization)といって、第2次大戦後1949年に欧米を中心にできた集団防衛組織です。加盟国の領土や国民を防衛するのが最大の責務となっています。現在加盟国は30カ国です。一方、旧ソビエトはNATOに対抗して、1955年にワルシャワ条約機構を結成しました(加盟国8カ国)が、1991年に解体。当時の加盟国のうち、旧ソビエト以外は現在NATOに加盟しています。

まとめ

冒頭の地図でもわかりますが、ウクライナはユーラシア大陸の要衝にあります。また1999年以降、NATOに東欧諸国や旧ソビエトだったバルト三国も加盟するなど、東にどんどん拡がってきました。それをロシアが警戒し、緊迫した状態が続いています。一投資家としても今後の動向からは目が離せません。


出所:外務省在ウクライナ日本大使館、ほか