日本経済復活のカギ⁉TPP11を理解しよう

テレビ番組で最近よく見聞きする「CPTTP(以下、TPP11)」というキーワード。私は日本株を中心に投資をしているのですが、「TPP11」関連のニュースには注目しています。なぜなら、TPP11は上手く活用することで日本の貿易が活発化し、企業業績の拡大へつながる可能性が高いからです。

この記事では日本がTPP11へ加盟することで得られるメリットやデメリットについてお伝えします。

TPPから進化!TPP11ってなに?

TPP11とは元々はアメリカが主導していたTPPから発展した多国間貿易協定で、関税の撤廃や軽減、貿易に関するルールを取り決めることで参加国間での貿易を活発化させるねらいがあります。

そもそもTPPは「Trans-Pacific Partnership(環太平洋経済連携協定)」の略称で、2006年にシンガポール、ブルネイ、ニュージーランド、チリの4か国で発行したEPA(経済連携協定)が母体となっています。従来のFTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)に比べて物品の市場アクセスにおける自由化水準(関税撤廃率)が高く、関税以外にも貿易や投資、サービス、電子所取引、知的財産など幅広い分野で自由で公正な巨大市場を作り出すことを目的としています。

簡単にTPPの原則をまとめると。

1:加盟国間の関税を原則全面撤廃。

2:各国の事情に応じて異なっているルールを無くし、国境を越えて物が自由に行き来できるように幅広い分野のルールや仕組みを統一。ルール作りの分野はサービス、投資などといったWTO(世界貿易機関)ですでにルールが設けられている分野だけではなく、「電子所取引」や「労働」といった新しい分野も含まれています。ルールが作られる分野については以下のリストの通りです。

TPP協定の概要

出所:内閣官房 TPP11について

TPPからアメリカが離脱

TPPは当初、太平洋周辺諸国を中心とした、アメリカ、オーストラリア、カナダ、シンガポール、チリ、日本、ニュージーランド、ブルネイ、ベトナム、ペルー、ベトナム、マレーシアの合計12か国でした。

ただ、2017年に就任したトランプ前米大統領がTPPからの離脱を表明。その結果アメリカを除く11か国が加盟する「TPP11」が、新たに2018年12月30日に発行されました。

アメリカが離脱したことで経済規模はかなり小さくなりましたが、それでも経済成長率の高い東南アジア諸国が多く参加しており、加盟国の総人口は約5億人、GDPは世界全体の12%を占める大型の協定と言えます。

TPP11に加盟するメリット・デメリット

TPP11に参加するメリットを簡単に説明すると、まずは関税が段階的に撤廃されます。その結果、加盟国の製品を今までよりも安く購入することができ、日本製品も関税を払わず加盟国に輸出ができます! 

また、TPP11加盟国間のサービス・食品安全性・医療・雇用・投資などのルールが統一されます。つまり、これまで様々なリスクを懸念して海外展開に踏み切れなかった中小企業が安心して海外進出できます。

もちろんデメリットもあります。関税などの規制をできる限り撤廃するため、今まで関税で守られていた自国の産業が海外企業に負け、衰退する可能性があります。TPP11では農業大国であるニュージーランドやカナダも加盟国なので、国内の農業従事者は厳しい競争にさらされる恐れがあります。


TPP11で追い風が吹く業界

TPP11への参加で追い風を受ける主な業種としては、自動車関連や食品加工メーカー、貿易の際の輸送手段を担う海運業などが挙げられます。

例えば、工業製品はこれまで日本から加盟国に輸出する時にかかっていた関税が、将来的に99.9%撤廃されます。つまり、メキシコの現地工場に自動車の部品を送っていた企業は、自動車部品の輸出関税が下がり、価格競争の面で有利になります。

また、食品加工メーカーも原材料となる肉などの食材を今までより安価に仕入れできるようになる一方で、TPP11加盟国であるベトナムやマレーシアなど日本と食文化が似ている国へ加工食品を安価に輸出ができることから、ビジネスの拡大が予想されます。

今後TPP11参加国間での貿易や投資の活発化が期待できると考えており、実は私もその業界の株をメインで保有しています。

まとめ

TPP11は各国の事情に応じて異なる様々なルールや仕組みを統一し、幅広い分野にわたって自由で公正な巨大市場を作り出すことが目的です。最近はTPP11への加盟申請をする国が増えてきています。加盟国が多いほど、各国が受ける恩恵も大きくなります。また適用範囲が大きいTPP11は、前述の業界に限らず様々な業界がプラスの影響を受ける可能性を秘めています。TPP11が、ここ数十年停滞している日本経済が復活するきっかけになるかもしれません。